
「急性期を経験するなら若いうち!」とかいうからやってみたいけど自分にできるかな・・



慢性期とは時間の使い方が違うっていうけど実際どうなの?
今回はこんな悩みを解決します。
看護師になると1度は「まずは急性期看護を学んでおけ」や「しんどいから若いうちにやっておけ」と聞いた覚えはありませんか?
筆者がまさしくそれで、教員にそうアドバイスいただいたので脳神経外科に 1年目で配属されました。
その後ICU、SCUを経験後退職。派遣看護やバイトを含めて全領域を経験して思ったのは、
急性期はそこまで恐れる必要はない
と言うことです。
看護師歴7年、現在美容看護師として勤務しながら派遣で様々な施設を渡り歩く私が急性期看護の特徴、メリットデメリットについて解説します。


結論から言うと
急性期病棟は慢性期より受け持ち患者数が少ない代わりに手術直後やバイタルサインが変化しやすい人を受け持つイメージです
急性期領域について知りたい!
急性期病院は手術や救急対応などがありますので知名度や人気度もあります。
しかし目まぐるしく状態の変わっていく患者様や環境に対応できるかどうか、また単純に仕事量が多いので体力面が問われます。
急性期病院の仕事内容
基本的な内容は慢性期病棟と変わりませんが食事や清潔動作に介助が必要な場合が多いです。
- 採血、点滴、状態に合わせたバイタルサインチェック
- 食事介助(経管栄養など) 排泄介助(ベッド上排泄、おむつ交換)
- 手術準備、術後管理、入院受け入れ
一般病院とほぼ同じだと思いますがそれぞれにスピード感が求められる印象です。
また急な入院や状態変化に対応する必要もあります。
では具体的にはどんな能力が急性期病院では求められるのでしょうか?
急性期看護師に求められる能力
①フィジカルアセスメント能力
②優先順位をつける能力
フィジカルアセスメント能力
状態が変化しやすい患者様が集約されているのが急性期病院です。
基本的なバイタルサインに加え、疾患ごとに変化しやすい部分を個別性を持って観察にあたる必要があります。
判断や対応の遅れが患者様の好転、悪化の起点となりますので日頃からの勉強が求められます。
優先順位をつける能力
急性期看護は7:1のの割合で約7人の患者様を同時に受け持ちます。もちろん重症度によって前後はしますが、それぞれ点滴やリハビリなど時間が決まっているのでどなたの検温と点滴から回るかなど優先順位をつけてラウンドを行う必要があります。いわゆる「マルチタスク」です。
情報収集の時点でどのようにしてラウンドを行うのか優先順位をつける能力を養っていく必要があります。
急性期看護のやりがいとメリット
優先順位の付け方がわかる



優先順位をつける能力なんて自信ないよ〜。自分には向いてないのかな・・
大丈夫です。誰もがそんな能力もともと鍛えられているわけではありません。
確かに勤務し始めは思うように事が運ばず辛い思いをすることもあると思いますが
幅広い知識を身につける事ができる
急性期看護は一つの臓器や疾患だけ理解しても合併症などの症状に対応できません。
そのため、臓器同士のつながりや循環動体がわかるようになるためフィジカルアセスメントの知識が自然と身についていきます。
また様々な症例を看護する事ができるのでスキルアップしたい方や学習意欲の強い看護師さんにとっては大きなメリットとなります。
達成感を感じやすい
急性期の患者様は良くも悪くも状態がすぐ変化します。
脳卒中で言うと、適切な治療が行われれば動きにくかった手が動かしやすくなったり、言葉が出るようになった時に言われる
「ありがとう」
はこの患者さんに尽くしてよかったなと思える瞬間です。
成功体験や仕事の充実感を得たい看護師さんに強く勧める理由です。
急性期領域のデメリット
超多忙
手術や処置のイベントがほぼ毎日のようにある急性期病院はとても忙しいです。
予定通りに行けばまだいいですが緊急入院や急変が重なることもあります。
あっという間に1日が過ぎるとはまさにこの事だなと思います。
1人の患者さんに使う時間が少なくなりがち
どんどん療養の場は在宅中心にシフトしています。
その分急性期病院の入院期間も短くなってきており1人の患者さんとゆっくりと向き合うのは難しいのが現状です。
やりたいケアにすぐ結びつけられるようになるには日々勉強が必要になってきます。
急性期に向いている人
実際に働いてみて分かった急性期に向いているな。という特徴をまとめます。こんな特徴がある人は転職のきっかけになるかもしれませんし急性期から抜け出したい人にとっては思いとどまることになるかもしれません。
認定看護師や特定行為などキャリアアップを考えている人
特定の領域のプロの証である認定看護師や特定看護師へのキャリアアップを考えている人は急性期看護の経験はマストです。
どの領域も状態が目まぐるしく変わる状態から徐々に慢性化していく過程を辿るので認定・特定看護師は全ての経過を理解しておく必要があります。
そんなビジョンがある人は面接でのアピールポイントにもなるのでキャリアアップを考えている人はぜひ急性期を経験してみてください。
スキルアップしていきたい人
プロフェッショナナルとまではいかないが、スピード感のある仕事場の方があってると感じる人は急性期がおすすめです。
勉強したことがストレートに出る現場ですので身についた感をすぐ実感できます。
急性期の様々な病棟を経験していくのがいいかもしれませんね。
コメディカルで仕事がしたい人
急性期看護では治療が思うように進まない方もいます。
痛みや不安が強すぎて離床や退院が進まないなどしょっちゅうです。
そんな時は患者に一番近い存在である看護師の出番です。
医者、リハビリ、検査を巻き込んで状態を共有してカンファレンスを開く事ができます。
他職種とコミュニケーションを図りながら看護をしていきたい人におすすめです。
体力に自信がある・夜起きていても平気
夜起きていても全然平気な人や体力に自信がある看護師さんは急性期の方が向いているかもしれません。
1人で動けるようになってくると徐々に夜勤の回数が増えてきます。
そうすると給料も上がってくるので、体力のある今のうちに稼いでおきたい方は検討の余地があります。
急性期病院に向いていない人
患者さんに時間をかけてゆっくり関わりたい人
急性期はとても忙しく必要なケアも最小限になってしまうのが現実です。(私がへっぽこなだけですが・・)
どうしても合併症や生命の危険のある患者様の方が優先順位が上がってしまい受け持ち患者様全員に納得のいくケアは難しいです。
生活リズムを整えたい人
前述した通り夜勤が多くなりがちです。
生活リズムは崩れやすくなるので体調管理が難しい方は向いてないかもしれません。
私も3交代制の部署では夜眠れなくなり睡眠剤を飲んでました。
看護観が患者の気持ち>疾患の人
看護観は人それぞれです。優先したいものも変わってきます。
急性期は入院日数が短くどうしても命を優先するため気持ちが落ち込んでいる患者様に全力で寄り添えないもどかしさもあります。
自分の看護観を大事に配属先は検討したほうが良いと思います。
まとめ
急性期病院は忙しく、怒涛の職場です。
しかしやりがいや自分の成長を感じる事ができる環境でもあります。
自分の体と心の健康を保つ事ができるならば急性期病院はキャリアアップに適した職場と言えるでしょう。
転職は複数サイト登録がおすすめ!



急性期病院に転職してみようかな!



どうせ行くなら環境と福利厚生が充実したところにいきたい!
こんな思いがあるなら転職サイトの複数登録がおすすめです!
それぞれのおすすめの転職先を紹介してもらい比較検討しながら選択するのがいいでしょう!
中には転職を決めてしまえばあとは知らん!という愛情を感じないエージェントさんもいらっしゃるのでよく話を聞いてくれる方を選びましょう!